下剋上受験 第1話 あらすじ・レビュー

桜井信一（阿部サダヲ）は、妻の香夏子（深田恭子）、小学5年生の一人娘・佳織（山田美紅羽）と下町の古い集合住宅で暮らしている。

桜井家は代々中卒で、信一ももちろんそうだ。

同じく中卒の香夏子と結婚し、今は不動産業の営業マンをしている。

ある日、佳織が受けた「全日本統一小学生テスト」の結果が届いた。

信一は「トンビが鷹を生む」というのを願っていたが、その結果は散々なものだった。

翌日出勤した信一は、上司から新入社員・楢崎哲也（風間俊介）を紹介される。

先輩風を吹かせていた信一だが、楢崎に高級物件の担当客を奪われてしまう。

楢崎が名門大学出身だったことが原因らしい。

学歴の大切さを改めて感じた信一は、佳織に入塾テストを受けさせようと考えるが、妻の香夏子は大反対。

数日後、テストの結果を楽しみに待っていた桜井家に、信一の父・一夫（小林薫）が入院している病院から連絡が入った。

一夫は病院のロビーに設置されているテレビ画面に映るトクガワ開発社長・徳川直康（要潤）を見た瞬間暴れ出し、テレビを壊してしまったのだと言う。

今までにも数々のトラブルを起こしていた一夫は強制退院させられることになり、信一は頭を抱える。

佳織の入塾テストの結果は悲惨なものだった。一番下のクラスを勧められ、信一が考える高学歴な大学を目指すには手遅れだとも言われる。

帰り道、落ち込む佳織の姿を目にした信一は、二人三脚で中学受験を目指すことを決める。

----- 2017年2月2日 -----

桜葉学園の合格発表の日。全国の学校の中でもトップに入る名門校だ。

桜井信一（阿部サダヲ）は、娘の佳織（山田美紅羽）に受験させるため、二人三脚で頑張ってきた。

塾にも入れず、家庭教師もつけず、信一が自ら勉強し、佳織に教えてきたのだ。

二人の受験への挑戦は、1年半前に始まった。

----- 1年半前 -----

信一は、妻の香夏子（深田恭子）と娘の佳織と3人で下町の古い集合住宅に暮らしている。

ある日、佳織に受けさせた全日本統一小学生テストの結果が届いた。

トンビが鷹を生むこともあると信一は期待していたが、結果は散々なものだった。

テストを受けさせたことを香夏子から責められた信一は佳織を慰めた。

不動産屋に勤める信一がいつものように出社すると、部長の長谷川（手塚とおる）から一人の男を紹介された。

転職してきたという楢崎（風間俊介）だった。信一が教育係を担当することになった。

ある日、信一は楢崎を連れ、タワーマンションの購入を考えているお客様に物件を紹介した。

そこで楢崎がお客様夫婦と同じ、東西大学出身者だということが判明し、すっかり意気投合。

その夫婦の希望で、楢崎が一人で担当することになった。

信一の家は代々中卒で、信一ももちろんそうだ。妻の香夏子も中卒。

信一は中卒だが、今までに実績を積み上げてきたつもりでいたため、新人に仕事をとられたことで落ち込む。

中卒仲間に愚痴りながら酒を飲むが気は晴れない。

信一が帰宅すると、ポストに塾のチラシが入っていた。

佳織を塾に通わせたい信一は、とりあえず入塾テストを受けさせ、その結果を見て塾に通うか決めようと香夏子を説得する。

佳織は信一の望み通り入塾テストを受けた。

ある日、信一の父・一夫（小林薫）が入院する病院から電話がかかってきた。一夫がロビーに設置されたテレビを壊したのだという。

病院に駆けつけた信一が壊した理由を尋ねると、気に入らないやつが映ってたから消そうとしたが電源がなかったからと一夫は説明した。

一夫がテレビを壊した時に映っていたのは、トクガワ開発社長・徳川直康（要潤）だった。

今までにもいろんなトラブルを起こしていた一夫は、病院から強制退院させられてしまった。

一夫は足の骨折が完全には治っていないため、しばらく信一の家で暮らすことになった。

香夏子は、一夫のために奮発し、おいしい料理を用意する。

飲み過ぎて眠ってしまった信一は、その日夢を見た。

それは佳織が金のない男と結婚し、苦労ばかりするという夢だった。

目を覚ました信一は寝ている佳織を見て、夢だったことに胸をなでおろす。

信一と佳織は、入塾テストの結果を聞くために塾を訪れた。

結果は最悪で、塾から勧められたのは一番下のクラスだった。

しかも、信一が考える高学歴な大学を目指すには遅すぎるとまで言われてしまう。

ある日の夕食時、信一は自分の見た夢のこと、自分の思いなどを語った。

中卒だと、頑張って頑張ってある程度のところまではいけても、その上にはどうしてもいけない、人生は途中からは変えられないと熱を入れて語り、塾には行かず、一緒に勉強をして中学を受験しようと佳織に話すが、佳織は返事をしなかった。

香夏子には、受験をさせたいのは佳織のためではなく、自分のためなのではないかと言われた。

翌朝の通勤途中、香夏子から指摘されたことについて考えていた信一は、香夏子の言う通り、佳織のためではなく、自分のためだったから佳織は返事をしなかったのではないかと反省していた。

佳織も授業中、信一に言われたことをずっと考えていた。

放課後、チラシを配っていた信一を見つけた佳織は、勉強して受験をすると自分の思いを伝えた。

この時の佳織の偏差値は41だった。