嘘の戦争 第8話 あらすじ・レビュー

浩一（草彅剛）30年前の復讐を遂げるため、一家殺害のきっかけを作った長男の晃（安田顕）も破滅させた。

二科と昔から付き合いがあるという六車（神保悟志）も、30年前の事件に関わっていると考えた浩一は六車を罠に仕掛けようとしていた。

浩一のことを心配するハルカ（水原希子）は、浩一を止めるため、好きだという自分の思いを伝える。

病院では、興三（市村正親）が千葉陽一の名前を口にした。

それを聞いた楓（山本美月）は、浩一との関係を疑い、隆（藤木直人）は浩一が千葉陽一だと確信する。

浩一の考えた詐欺にわざと騙され、2000万を盗られたことで、浩一の詐欺の証拠をつかんでいた。

隆は浩一に会いに行き、金で解決しようとするが、浩一は興三が30年前の事件について語った肉声テープという、ニシナコーポレーションにとっての大きな弱みを握っている。

張り詰める空気の中、取引を行う二人。するとそこにある人物が現れる。

浩一（草彅剛）は六車（神保悟志）を罠にはめようとするが失敗に終わる。

カズキ（菊池風磨）が車に取り付けた盗聴器の存在にもすぐに気づいた。

浩一は監視カメラに映った六車の画像を手に、五十嵐（甲本雅裕）に接触する。

六車の写真を見せ、30年前の事件に関わっているのか尋ねると五十嵐の顔色が変わった。

殺す予定じゃなかった子供まで躊躇なく殺したのは六車だと認める。

興三（市村正親）は目を覚まし、浩一が千葉陽一であると隆（藤木直人）に伝える。

浩一の復讐をとめるため、隆はハルカ（水原希子）に近づき、取引を持ち掛けた。

そんな二人の様子をユウジ（マギー）が見ている。

浩一は、施設の子供の誕生日会に出席するため「宮森わかばの家」を訪れていた。パーティの途中で隆から電話が入る。

浩一の正体を知ったこと、詐欺の証拠を握っていることなどを話す隆と、浩一は会う約束をする。

すぐに晃（安田顕）にも連絡を入れ、大事な話があると浩一は伝えた。

浩一の事務所にやってきた隆は、要求するだけの金を払うと言う。だが、浩一は、興三がやったことに金額はつけられないと突っぱねる。

隆は、父親がしたことについて頭を下げて詫びるが、隆に謝ってもらっても意味はないと浩一は言い、興三からの謝罪が欲しいと訴える。

30年前に興三がしたことを大声で責め立てる浩一。

浩一の様子を見た隆は、会話を録音しているのではないかと疑う。

「その必要はない」と言うと浩一はドアを開けた。そこには晃と楓（山本美月）が立っていた。

二人に全てを知られたことで愕然とする隆。

自分の起こした事件のせいで人が亡くなっていたことに晃もショックを受ける。

楓は想像もしていなかった父親の過去を聞かされ信じられないでいた。

浩一は二人に、興三が30年前の事件について語ったテープの内容を聞かせる。

二科親子に家族を奪われた浩一は、金なんかで済まないと怒りを露わにする。

自分に近づいたのも、好きだと言ったのも、結婚の話も全部嘘だったのかと涙を浮かべながら尋ねる楓。

浩一は全て嘘だと認め「お嬢様は騙しやすかった」と言った。楓はそんな浩一の頬を思い切りはたいた。

泣き崩れる楓を見た晃は浩一に掴みかかり、何も知らない楓まで巻き込んだことを責めるが、浩一は逆に晃に掴みかかると、自分の弟も何も知らないまま殺されたんだと叫んだ。

盗聴器が取り付けられているところへ向かって「六車！聞いてるか！おまえにも必ず地獄を見せてやる！」と言い、盗聴器を踏みつけ、部屋を出て行った。

浩一の話を車の中で聞いていた六車はニヤける。

そして六車が後部座席を振り返ると、そこには縛られたハルカが乗っていた。

浩一は、ハルカと連絡が取れないことをユウジから聞かされる。

隆と会っているところを見ていたユウジは、ハルカが寝返ったのではないかと疑っていた。

ユウジは、六車が元警察官だったこと、不祥事を起こして辞めさせられ、それ以降、裏の仕事をしていると告げる。

そして、これ以上は危険だと言い、ユウジは降りると言い出した。

楓は五十嵐に会い、浩一の言っていることが本当なのかと確認する。五十嵐は自分がやったことも含め、全てを認めた。

そして、当時9歳だった浩一が、周りの大人から無理やり嘘をつかされたと話し、もしもあの時、嘘をつかず、本当のことを言い続けていたら、浩一も殺されていたかもしれない。彼は彼のついた嘘で助かったんだと話した。

興三の退院が決まった。

楓は興三を軽蔑した目で見ながら、浩一から恨まれるのは当然だと話し「父さんを絶対に許せない！」と言って病室を出て行った。

隆が慌てて追いかけると、病室の外には浩一がいた。

隆は浩一に近づくと、家族をバラバラにすることが狙いだったのか？とにらみつけた。

浩一は「こんなんじゃまだまだ足りないよ。」と言い残して去っていく。

ハルカは六車に監禁されていた。近くにあるスマホを取ろうと何度も試みていた。

そしてようやく手が届き、スマホの電源を入れる。するとそこに六車がやってくる。

「おかしなことを考えるな」という六車に、録音テープのことなど知らないとハルカは訴える。

浩一はカズキに、ハルカの居場所を特定できないのかと尋ねる。

カズキは、裏切った人間をまだ信じるのか？というが、浩一はそれには答えない。

ハルカがスマホの電源を入れたため、場所を特定することが出来た。

浩一は急いでそこへ向かう。浩一がやってきたことに気付いた六車が追いかける。その間に、カズキがハルカを助けた。

自分が六車を引き付けている間にハルカを助けるようにと指示されていたのだ。

浩一を追いかけていた六車は建物の外で、罠にかかる。クマなどを捕まえる罠に足を挟まれて身動きが取れない。

六車は痛みに耐えながら、浩一に向けて発砲する。浩一は慌てて物陰に隠れた。

物陰に隠れながら六車と話をしていた浩一は、父親がOL殺害事件の証拠を友人に託していたことを知る。

本当なら、託された友人が警察にその証拠を提出するはずだが、30年前の事件以降、誰も声をあげなかったと六車は話す。

六車の話を聞いた浩一は、父親が証拠を託した人物が守（大杉漣）だと気付いた。

そこにハルカが走ってきた。六車がハルカに向けて銃を構えた瞬間、浩一が間に入り撃たれてしまう。

ハルカを追いかけてカズキもやってきた。六車がカズキにも銃を向けるが、弾が切れる。六車は罠を外してその場を立ち去った。

浩一にハルカが駆け寄り、大声で名前を呼び続ける。その時浩一が目を開けた。

防弾チョッキを着ていて無事だった。浩一はハルカにケガがないと知りホッとする。

ハルカから折り返しの連絡がないということは拉致られた可能性が高いと思ったという浩一に、どうして詐欺師の自分をそこまで信じるのかとハルカは尋ねた。

「俺がそうだからだよ。繰り返し連絡して来たら必ず折り返す。それがハルカの電話なら。」と浩一は答えた。

ユウジが隆を訪ねていた。

浩一は、守に会いに行き、二科とは仕事をしていたわけじゃなく、30年前の事件の黒幕が二科会長だとわかったから近づいたんだと話した。

守は、浩一の父親から証拠を託されていたことを認めた。

浩一は涙を流しながら守を責めるが、家族が同じ目に遭わされるのが怖くて警察に何も言えなかったと守は話し、何度も謝った。

浩一は、守を許すような言葉を残して出て行った。

だが、浩一は守への復讐のためにそういう態度を取っただけだった。