クライシス 第7話 あらすじ・レビュー

テロリスト集団・平成維新軍の犯行予告の声明文が掲載された。

鍛治（長塚京三）は警視総監の乾（嶋田久作）から、特捜班をフルに使うよう指示される。だが、標的もわからず、手がかりも何もない。

大山はハッカーだった頃のことを話し始めた。

平成維新軍の前身と思われるグループを作ったのは、大山ともう一人の人物だったという。その人物はそのグループ結成後“坂本”と名乗っていた。

以前からの知り合いだった大山と坂本は、そのチームを結成する半年ほど前、栄進銀行のシステムに侵入したことがあった。今回の声明文にあるフランスの革命家の言葉は大山が坂本に教えたものだと言う。

だが大山は坂本には一度も会ったことはなく、性別も何も知らない。だが当時やり取りしてた時、見たことがないメールアドレスを坂本が使った。それをたどっていけば本人を特定できるかもしれないと大山は考えていた。

大山が調査した結果、一人の高校生にたどり着いた。特捜班は坂本（今井悠貴）を拘束し、自宅からパソコンを押収した。

坂本は吉永（田中哲司）の取り調べにも表情一つ変えず、何も話さない。パソコンにはテロに関する何らかの情報があると考えられるが、何か仕掛けられているかもしれないため、パスワード解析も進まなかった。

そこで、大山が取り調べることになった。坂本の目の前に座った大山は、監視カメラを切らせた。すると坂本の方から「もしかして君が岡田以蔵？」と話しかけてきた。

大山はそれを認めた。坂本は、二人で銀行のシステムに侵入した時が人生で一番楽しかったと語る。

大山は、本当に何かを変えたかったら、姿をちゃんと現して最前線に立つべきだと諭した。

そして、仲間とつながることで自分のやっていることを正当化している卑怯な自分に気付いたから、ハッカーから足を洗ったのだと大山は話した。

テロ実行日前日になってもまだパスワードはわからないままだった。

諦めそうになる大山に、「機械が奇跡を起こしてくれるのを待つより、お前の直感を信じて奇跡を起こしてみろ」と稲見（小栗旬）が声をかけた。

大山は思いつく限りのパスワードを打ち込んでいく。それでもパソコンは開けない。

犯行予告日がやってきた。大山はもう一度坂本と話をすることにした。

「自分の手を汚すことなく、社会に混乱を起こすことがそんなに楽しい？」大山がそう尋ねると、坂本は笑顔で「君の必死な表情を見るのが一番楽しいよ」と答えた。

それを聞いた大山は坂本が言った言葉を思い出した。“二人で銀行に侵入する計画を練っていた時がこれまでの人生で最高の時間だった”

大山はある数字を打ち込んだ。それは銀行のシステムに侵入が成功した日だ。

それだけでは開かなかったが、その日付に、二人の頭文字であるOとSを付け足すとパソコンが開いた。

その中には、大臣たちの子供のプロフィールと日常生活の行動パターンのレポートが入っていた。

平成維新軍の狙いは大臣ではなく、その子供たちだったというわけだ。

時間がないため、特捜班はそれぞれ子供たちが通う大学へ向かった。

そして無事、テロを防ぐことが出来た。

手錠をかけられた坂本は言った。「またすぐに維新軍の活躍が見られるよ。今の時代誰でもテロリストになれるんだから。平等はあらゆる善の根源であり、極度の不平等はあらゆる悪の根源である。僕たちはこの国の英雄なんだ。」