第2話 4月18日放送
第2話 あらすじ
ある日、田丸(西島秀俊)の携帯に、外事警察時代に知り合ったフリージャーナリスト・古垣伸一郎から連絡が入る。
国家の危機に関することで話があると言われた田丸は、その日の夜、待ち合わせ場所へ向かった。田丸の姿を見つけた古垣がエレベーターを降り、近づいてくる。田丸の目の前に来て突然苦しみだし倒れてしまった。
古垣は死の直前に「アリス」という言葉を口にした。田丸はその場から離れた。
死因は急性心筋梗塞ということになっているようだが、田丸はそれを否定し、シアン化合物による中毒死だと断言した。古垣がエレベーターを降りた瞬間、すれ違いざまにぶつかった男がいた。おそらくその際に毒物を注射されたのだろうと田丸は考えていた。
古垣からは1枚の画像が送られてきていた。
普通の家のように見えるが、これが何かに関係していることは間違いない。
樫井(野間口徹)と大山(新木優子)が家の特定、田丸と稲見(小栗旬)は古垣の自宅を探ることになった。
その頃、ある男が古垣の家で何かを探ししていた。
それに気づいていない田丸がカギを開けて古垣の自宅に侵入。稲見は見張りとしてマンションの表に立っていた。
田丸は背後から襲われた。意識を失っている間にその男は古垣の家にあったノートパソコンを持って逃走。
異変に気付いた稲見が部屋へ上がろうとした時、エレベーターが降りてきていることに気付き、その前で待ち構える。
エレベーターには背の高い男が乗っていた。二人が格闘していると、再びエレベーターが降りてきた。そこに乗っていた女性を人質に取られため、手を出すことが出来ず、結局犯人を取り逃がしてしまった。
古垣の情報を仕入れていた吉永は、古垣のことに関してはみんな口が重くなることから、もしかしたら上から圧力がかかっているのかもしれないという。
政府に絡む案件なのかもしれないと考えられる。
大山は、古垣から送られた写真に、GPSを使って位置が記録されていることに気付き、家を見つけ出した。
古垣の写真は、ある建物の屋上から撮られていた。田丸が屋上を見て回ると、ある場所に印がつけられているのを発見し、隠されたデータを見つけた。
鍛治(長塚京三)は青沼(飯田基祐)を呼び出し、あるところから電話があったと伝えた。古垣は殺害される直前に取材を申し込んでいたようだ。
特捜班はこのままゴールまで走らせ、その間に賞金を釣り上げておくと鍛治は言う。
特捜班は写真の家に侵入したが、何の情報も得られなかった。
隣の家に住む女性の話では、高校生くらいの女の子が二人と、母親が住んでいたという。だが3日ほど前に引っ越して行ったらしい。
2週間前に救急車が来て、娘が運ばれたと聞かされる。少女が運ばれた病院を大山が特定し、田丸と稲見が病院を訪れた。
病室には機械につながれた少女が横たわっていた。病室にやってきた若い少女は田丸たちの姿を見て逃げ出した。慌ててあとを追うと「絶対約束は破らないから殺さないで」と、その少女はかなり怯えていた。
ドロレスと名乗るその少女は、先日記者に、話してはいけないことをいろいろと話してしまったため、田丸たちが自分を殺しに来たと思ったようだ。
眠り続けている少女の名前は“アリス”。本当の名前は知らないという。新しい店で、アリスがお姉ちゃんになってくれたんだとドロレスは言う。
店というのはあの一軒家のことだ。
アリスをこんな目に遭わせたのは誰だと田丸が尋ねると、アリスの客のことはわからないとドロレスは答えた。
ただアリスの客の中にとても乱暴な人がいていつか殺されるかもしれないと話していたらしい。
ドロレスは、本当の家にだけは帰りたくないと強い口調で訴え、アリスのことは自分が面倒みるからもう放っておいてと田丸たちに話した。
古垣が隠していたデータには、ドロレスが店と呼んでいた家に出入りする、多数の政治家の写真が入っていた。政治評論家やマスコミの人間もいた。
「行くところまで行くか?」と吉永が尋ねると、稲見だけが自分は降りると言い出し、急ぎの用事があると言って出て行った。
鍛治は田丸を呼び出した。道徳的な人間の欠点は、自分と同じ道徳観を相手に求めることだと鍛治は話し、今回の件は放っておけと言う。
証拠はないだろうと言われた田丸は、少女の証言があると答えるが、明日になったらその少女はいなくなっているかもしれないと鍛治は話す。
古垣は、傷つけられて二度と意識を取り戻すことがない少女の呼び名を自分に託した。一人の少女の人権と生命をもてあそぶ人間にこの国家の将来を任せることが、古垣にとっては何よりも恐ろしいことだったはずだと言い、自分は警察官だからこの件を見逃すわけにはいかないと田丸は反論した。
そんな田丸に、公安が把握しているだけでもこのような施設は13か所もあると鍛治は言う。潰してもまた新しく同じようなものが出来ていくだけだから、このまま見張っている方がいいと話した。
鍛治は、少女に暴力をふるった男と話をしたという。いろいろ見逃す代わりに、女の子の治療費を一生払い続けることを約束させたという。
治療費を払ってくれる人間がいなくなったら、その少女はいつか見捨てられてしまうと話した。
それでも前に進むとしたら、それはただの自己満足だと言い、鍛治が手を差し出す。
田丸はデータを机の上に置き、「いつか私がこの腐ったシステムを変えて見せます」と言って出て行った。
アリスの病室に男がやってきた。隠れていた稲見が取り押さえ、喉元にその男が持っていた注射針を突き付ける。
稲見はその男に、自分も過去はそっち側の人間だったと話し、アリスやアリスの友達に何かあったら、お前の事も、お前の雇い主のことも絶対に許さないと伝え、想像できないような深い闇に引きずり込んでやると脅した。
田丸は教会にいた。そこに千種(石田ゆり子)がやってきた。
田丸は「今月分です」と言うと千種に封筒を渡した。
夫の智史(眞島秀和)が田丸に説得されて今の任務についてから2年になるが、いつ帰ってこられるのかと尋ねると、部署が変わったためはっきりしたことはわからないが、そう長くはないと思うと田丸は答えた。
田丸の様子がいつもと違うことを気にする千種に、「まだ行かないでください。もう少しそばにいてください。」と田丸が言う。
千種はただ、田丸の隣に黙って座っていた。
テレビには、官房長官に就任した神谷透(石黒賢)が映っていた。鍛治は苛立ったようにテレビの電源を落とした。
レビュー(感想)
このドラマを観ていると、政治家に対する嫌悪感がどんどん増していく…。一方で、刑事は心がすり減る仕事なんだなあって切なくなりました…。特に公安の人。
鍛治さんも、苛立ったようにテレビ消してましたもんね。本当ならあんな指示せず、逮捕したいに決まってる。逮捕されるべき人間が逮捕もされず、カメラ前でニコニコしてるなんて…。
あそこに出入りしている人全員バラしてやりゃあいいのに…。
罪悪感とか全くないんだろうな。それが腹立つ。
『これ以上前へ進むならそれはただの自己満足だ』って言われた田丸さんも辛そうでした。言ってることはわからなくはないんですよ?少女の治療費出す人がいなくなったら…って。でも私は、あの男がこの先一生治療費を払い続けるとは思えないんですよね。実際、鍛治さんがそういう約束取り付けた直後にアリスを殺そうとしたわけだし…。
稲見がアリスとアリスの友達に何もするなって脅してたけど、それだけで彼女たちの命が保証されるとは信じられない。でもそこまで言いたいっていう稲見の気持ちはわかります。何かしたらこっちだってやってやるからなっていうあの気迫。カッコ良かった。
弱ってた田丸さん、思わず千種さんに「もう少しそばにいてください」って言っちゃいましたね。距離を保ってただ座ってるだけ。それでも田丸さんは癒されるんだろうな…。あの二人の今後もかなり気になります。
政治家の嫌な部分を描かれると、“平成維新軍”って必要なんじゃないかと思えてくる。裁かれなかったやつ、悪事で私腹を肥やす奴を裁いてくれるんでしょ?今回のも“平成維新軍”に何とかしてほしかったって思ってしまったもん。
今回は“平成維新軍”は出てこなかったけれど、次回はまた出てくるようです。
応援したい気持ちが出てきそうでちょっと怖いなあ。
次回放送予定日4月25日
2017年 春ドラマ(4月スタート)リスト
枠 | タイトル | 系列放送局 | |
---|---|---|---|
月 | 9時 | 貴族探偵 | フジ系 |
火 | 9時 | CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 | フジ系 |
10時 | あなたのことはそれほど | TBS系 | |
水 | 9時 | 警視庁捜査一課9係 | テレ朝系 |
10時 | 母になる | 日テレ系 | |
木 | 9時 | 緊急取調室 | テレ朝系 |
10時 | 人は見た目が100パーセント | フジ系 | |
金 | 10時 | リバース | TBS系 |
土 | 10時 | ボク、運命の人です。 | 日テレ系 |
日 | 9時 | 小さな巨人 | TBS系 |
9時 | 櫻子さんの足下には死体が埋まっている | フジ系 | |
10時半 | フランケンシュタインの恋 | 日テレ系 |