リバース 最終話 あらすじ・レビュー

広沢（小池徹平）が蕎麦アレルギーだったこと、自分が持たせたコーヒーに蕎麦のはちみつを入れてしまったことに気付いた深瀬（藤原竜也）は大きなショックを受け、連絡が途絶えてしまった。美穂子（戸田恵梨香）の電話にも出ない。

その頃、小笠原（武田鉄矢）はあることを掴み、二人組の男を追っていた。

浅見（玉森裕太）、村井（三浦貴大）、谷原（市原隼人）たちは連絡が取れない深瀬を心配する。

明日香（門脇麦）は父・明正（村井國夫）を訪ね、考え方を変えられないなら距離を置くと宣言する。

相良（鈴木仁）たちは相変わらず浅見の授業をボイコットしていた。浅見はそれでも諦めず相良に、10年前に自分がやったことを全部話して聞かせた。

深瀬を心配した美穂子がアパートを訪ねるが返事がない。帰ろうとした時、谷原がやってきた。美穂子は自分がしたことを謝罪する。

美穂子はみんなに謝るために、谷原家を訪れる。集まった浅見や村井にも、これまでのことを謝罪した。

浅見たちも、自分たちがやったことを謝り、美穂子のおかげで過去に隠してきたことを打ち明けられたと話した。

美穂子も、深瀬と付き合い始めた頃に、近づいた理由を打ち明けようとしたことがあったが、会えなくなるのが怖くて真実を話せなかったという。

小笠原が深瀬の部屋のドアをたたき続けていると、隣の男性が苦情を言いに出てきた。その男にお金を渡し、深瀬について尋ねると、うめき声が聞こえていたと話す。

心配になった小笠原は大家に頼んで鍵を開けてもらい部屋に入った。テーブルにはビールの空き缶がいくつも置いてあった。

一緒に部屋に入ってきた隣の男が大声をあげる。そこには深瀬が倒れていた。小笠原は男に飲み物と食べ物を買ってくるよう頼んだ。

深瀬が目を覚ました。酒を飲めないくせに何を考えて飲んだんだと小笠原が尋ねる。

すると深瀬は、広沢がどれほど苦しんで死んだのか考えていたと話した。

小笠原は谷原から蕎麦アレルギーのこと、深瀬がやったことを聞いたと言い、すべて終わったわけじゃないと話し、3人の男たちの写真を見せた。

現場にあったてんとう虫のキーホルダーの持ち主を調べていて、逮捕歴がある二人の男を見つけていた。深瀬は見覚えがないという。

小笠原は、その男たちに会って話をつけてくるからそれまではおとなしく待っているようにと深瀬に言った。

小笠原が帰ったあと、美穂子が訪ねてきた。美穂子はドアの隙間からノートが入った封筒を部屋に入れ、最後のページを見るよう伝える。

そこには「深瀬和久は広沢由樹の特別な友だちだった」と書かれていた。

美穂子は以前、広沢が話したことを深瀬に伝えた。

広沢は自分は空っぽな人間なんだと悩んでいた。美穂子とキャンプへ行った時、コーヒーは元々薬で、各地の貴重品と物々交換をして世界中に広がったと話した。そのことを友達から聞いた広沢は、今はやりたいことが見つからなくても、今は空っぽでも、どこかに出かけて何か見つければいいんじゃないかと考えるようになったという。

美穂子は自分も深瀬に助けられたと話し、深瀬が思っているより素敵な人だと伝えた。

そして、もしも変わることができたら、その時は一緒にコーヒーを飲んでくださいと告げ帰っていった。

深瀬は慌てて外へ出たが美穂子の姿はなかった。

部屋へ戻り、携帯の電源を入れる。すると30件もの着信と、美穂子からのメール、そして浅見たちからのラインがたくさん入っていたことを知る。

みんな深瀬を心配するメッセージだった。深瀬はそれを読んで涙を流した。

浅見たちと会った深瀬は、アレルギーのことを知らなかったでは済まされないと話した。浅見は、それでも自分たちにも否があると話し、村井も全員の責任だと言う。

谷原が広沢の両親に正直に話そうというと、深瀬は伝えることで広沢の両親が苦しむのではないかと心配する。

深瀬は広沢の実家に電話をし、4人で一緒に行くことを伝えた。

そして美穂子にも連絡をしてお礼を言った。

愛媛への出発当日。羽田へ向かうバスを待っていると小笠原から電話が入った。広沢のことでわかったことがあるからと、その場で待つように言われる。

やってきた小笠原は、追いかけていた男たちから聞き出したことを深瀬たちに話した。

10年前、広沢が亡くなった年、あの地域で窃盗団が頻発していた。犯人は逮捕されたが、一つだけ余罪を隠していた。

犯人は3人組。そのうちの二人は別荘の管理事務所でアルバイトをしていた。深瀬たちに鍵を渡したのもその男たちだった。3人はその一帯の別荘やホテルを荒らしていて、すぐに逃げるつもりでいた。

もう一人の仲間が車で迎えに来る予定だったが大雪のため遅れていた。

広沢が別荘を出たころ、犯人たちも山から下りてきた。だが仲間が予定の時間に予定の場所へ来なかったため、村井の車で逃げようとした。

それを知った広沢が止めに入ったが、その前にコーヒーを飲んでいたため発作が起き、追いかけられなかった。

犯人は車に乗ってそのまま逃走。広沢はどこかの崖から転落したと思われる。

犯人たちは途中で事故を起こし、ケガを負った。道路に残っていた結婚は広沢のではなく、犯人たちのものだった。

車にも血痕が残っていたため車に火をつけ崖下へ落とした。

犯人たちはそのまま下山し、仲間の車で逃げた。そしてその後すぐ逮捕された。

だが、車を盗んだことと火をつけてその車を崖下に落としたことは話さなかった。

広沢は車の中にはいなかった。事故現場から離れた場所で転落し流されたようだ。

小笠原は蕎麦アレルギーは直ちに死に直結するようなものではないと言い、窃盗団の二人が広沢を見捨てなければ死なずに済んだかもしれないと話した。

それを聞いた深瀬たちは、それでも自分たちに責任がないとは言い切れないと言った。

なぜ一人で車を追いかけたんだろうという小笠原に、旅行を台無しにしたくないと思ったのではないか、早く迎えに行かなきゃと思ったのではないかとそれぞれの想像を口にした。

「自分が受け止めることで解決するなら迷わず一歩踏み出す。広沢はそういうやつです。」と深瀬は言った。

広沢の実家についた4人は、広沢の両親に真実を話した。

広沢が酒を飲んでいたこと、酒を飲んでいたことを知りながら迎えに行かせたこと、それを警察に隠していたこと、コーヒーに蕎麦のはちみつを入れてしまったことを正直に話した。

広沢の母・昌子（片平なぎさ）は泣きながら4人を責めた。

父の忠司（志賀廣太郎）は、広沢がどう生きていたのかを聞かせてほしいと言い、4人から話を聞いた。

小笠原も昌子に報告するために愛媛を訪れていた。すると昌子は、毎年みかんを送っていたのはお礼なんかではなく、由樹を忘れないように送っていたのだと言い、自分自身も年々由樹のことを忘れていっているのだと話した。

深瀬たちのことを許せないという昌子に、4人は許してもらいたくて来たわけじゃないから許さなくていいと小笠原は言うと、深瀬たちは昌子のことも広沢のことも一生忘れないと思うと言った。

駅まで送ってくれた忠司が4人に「またおいで」と声をかける。深瀬は次の命日にまた来ますと言って帰っていった。

1週間後、クローバーコーヒーで深瀬に会った小笠原は、ジャーナリストをやめたと報告する。

相良は浅見の授業に出るようになった。

谷原の上司のパワハラが問題になっていた。部長は谷原の企画書が提出されていなかったことを伝える。

谷原は許せないと言いながらも、必要以上に強気に出たり、自分自身を大きく見せようとしていた自分も悪かったと告げた。

村井は明日香たち、そして父親と一緒に釣りへ行った。そして跡を継がないで仕事を探すと伝えた。

小笠原に美穂子とのことを聞かれた深瀬が「もし就職が決まったら…」と言いかけた時、内定通知のメールが届いた。

小笠原も一緒に喜んでくれた。

仕事にも慣れたころ、深瀬は美穂子に会いに行った。そして、最初からやり直したいと伝えた。

すると美穂子が「一緒に、コーヒーを飲みに行きませんか？」と言った。