リバース 第9話 あらすじ・レビュー

小笠原（武田鉄矢）が何者かに刺された。倒れている小笠原を発見した深瀬（藤原竜也）が救急車を呼び、病院に運ばれた。目撃情報はなかった。

谷原（市原隼人）や浅見（玉森裕太）、村井（三浦貴大）、明日香（門脇麦）を呼び出した深瀬は、告発文を送ってきたのは美穂子（戸田恵梨香）だったこと、小笠原が刺されたこと、何者かから脅迫メールが送られてきたことを話した。するとそこへ入院しているはずの小笠原がやってきた。

小笠原が、広沢（小池徹平）の車が爆発したときどこにいたのかと村井に尋ねる。村井は車に火をつけたことは否定した。

脅迫メールを送ってきているのは、10年前の真相を知られたくない誰かだと小笠原は言い、ごまかすのはやめてそろそろケリをつけようとみんなに話した。

深瀬は美穂子から預かった本を浅見に返した。美穂子とは連絡が取れなかった。

深瀬に、神奈川県警大和西署の宮田という刑事から、美穂子が出頭してきたと連絡が入る。

告発文のことについて話を聞きたいと言われた深瀬は警察署を訪ねる。

深瀬は罰してほしいとは思っていないと刑事に伝える。

警察署のロビーで美穂子を見かけた深瀬が駆け寄ると、もう顔を見たくない、連絡してこないでと言われてしまう。

そんな二人の様子を浅見が見ていた。

谷原は上司に嫌味を言われながらも会社を辞める気はないと伝えた。そんな谷原に社内のあるプロジェクトについてのメールが届く。

村井が深瀬の家にやってきた。広沢の乗っていた車が燃えているのを自分はただ見ているだけだったと話し、殺したのも同然だと村井は言う。

自分自身の弱さからも広沢の死からも目を背けて生きてきて、この10年で自分が一番何も変わっていないと話す。

村井は過去、広沢から政治家に向いていると言われたことがあった。人を引っ張っていける人間だと…。そのことを思い出した村井は深瀬に尋ねた。

「間に合うと思うか？」と言う村井に、深瀬は深く頷いた。

村井は脅迫メールを送った人物に心当たりがあると言い、詳しいことがわかったら報告すると言った。

サッカー部の数人が、ビールを飲んでいたことを認めた。深瀬から言われた「あとで必ずつらくなる」という言葉が頭から離れなかったという。

浅見の車にビールをかけたのも、告発文の写真を撮ってばらまいたのも相良たちだったことがわかった。

諦めずにちゃんと話し合うと浅見は深瀬に報告した。

警察署で話しているところを偶然見たことを伝え、美穂子とのことをどうするのかと浅見が尋ねる。

浅見は警察署を出たところで、美穂子がつらそうな顔をしているのを目撃していた。

「会いたくない」という言葉を真に受ける必要はないと深瀬にいうが、深瀬はもともと釣り合うような人間じゃなかったんだと返した。

そこで小笠原から電話が入った。小笠原を刺したのは雇われたチンピラだったという。

来ればわかると言われた深瀬は“村井あきまさを励ます会”が行われている会場へ向かった。

深瀬に脅迫メールを送ったのは秘書の甲野だった。

村井の父・明正（村井國夫）は10年前、香織（趣里）の父・朝比奈元大臣に頼んで広沢の事件の捜査を打ち切らせていた。

そしてその事件直後、村井と香織は婚約をさせられた。

10年経った今、小笠原や深瀬が事件の真相を暴こうと動いたため、甲野は手を引かせたくて小笠原を襲わせ、深瀬に脅迫メールを送ったのだ。

甲野は、刺せとは言ってない。脅かすように言っただけだと自白した。

明正を守るためだという甲野に、明正の地盤と票を狙って私利私欲のためにそういう指示をしたのだと小笠原は指摘した。

甲野は、村井は政治家に向いていない。自分があとを継ぐべきだと主張する。

明正は甲野にクビを言い渡し、甲野は警察に連行された。

残された謎は事件当日のことだけになった。

車を運転していて崖から落ちたのだとしたら、道路に血痕が残っているのはおかしいと小笠原は疑問を口にする。

あの現場には広沢以外の誰かがいたのではないか。そして小笠原は、美穂子が厳重注意で済んだと深瀬に報告する。

谷原がホームから落ちたのは、自分で足を滑らせたからで美穂子は関係ないと言い張ったのだという。

ほっとする深瀬に、罪を償わせてもらえないのはしんどいことだと小笠原は言った。

谷原は部長に自分の企画した書類を渡そうと待っていた。すると、隣にいたパワラハラ上司がそれを受け取った。

村井は香織の実家を訪れ、今までのことを謝罪し、サインをした離婚届を香織に渡し、「香織の好きなようにしてほしい」と言って帰っていった。

パワハラ上司が谷原の企画書をゴミ箱に捨てるのを部長が見ていた。

浅見は美穂子に会うためにクローバーコーヒーを訪れた。恭子（YOU）に呼び出された美穂子がやってくる。

深瀬とはもう会わないのかと聞かれた美穂子は、嘘をついていたから会う資格はないという。

てんとう虫のキーホルダーを持っている人物のリストを手に入れた小笠原はそれについて調べていてあることに気付いた。

谷原は明日香にゆっくりした時間を過ごさせるために、七海（古田結凪）を連れ、浅見と深瀬を誘い、みんなで遊園地へ出かける。

その帰り道、谷原が美穂子のアパートに立ち寄った。引っ越しの最中だった。

浅見が恭子から引っ越しの日時を聞いていたらしい。

谷原も浅見も、このまま別れたら後悔するんじゃないかと深瀬のことを心配していたのだ。

深瀬は車を降りようとしない。谷原が「このまま携帯まで変えられたら二度と会えなくなるかもしれないな」と独り言をつぶやく。

谷原が車を出してしばらくすると深瀬が「止めて！」と叫んだ。

走って美穂子を追いかける。反対側の歩道に美穂子を見つけた深瀬は大声で話しかける。

騙されてても美穂子のことが好きだと伝えた。

二人はクローバーコーヒーでゆっくり話をすることにした。そこで美穂子も深瀬に自分の素直な気持ちを伝える。

広沢のこと何も知らないのかもしれないという美穂子に、深瀬は1冊のノートを見せた。

それは、深瀬が広沢のことを知りたくて、人から聞く広沢について書き記したものだった。

美穂子も書きたいと言い出す。

「広沢由樹は蕎麦が食べられない」美穂子が書いた事実に驚く深瀬。

広沢が蕎麦アレルギーだったと聞いた深瀬は、スノボ旅行でみんなで蕎麦を食べようとした時、広沢が一人でカレーを食べに行った理由がようやくわかった。

アナフィラキシーショックを起こすから絶対に口にしてはいけないのだと美穂子は言う。

そんな話をしている時に、恭子がコーヒーのおかわりと一緒にはちみつを持ってきた。

それを一口食べた時、深瀬があることを思い出した。それは広沢たちとスノボ旅行に行った時の記憶だった。

広沢が一人で村井を迎えに行くことになった時、深瀬ははちみつ入りのコーヒーを持たせた。恭子が出したのは、その時のはちみつと同じものだった。

深瀬が瓶に貼られたラベルを確認すると、それは蕎麦のはちみつだった。