IQ246～華麗なる事件簿～ 第4話 あらすじ・レビュー

タワーマンションの最上階の一室で、大学病院に勤める外科系統括部長・土門賢治（金田明夫）の他殺体が発見された。

凶器は部屋にあった置物と果物ナイフ。

現場の状況から、読書の最中、背後から置物で頭部を殴られ、果物ナイフで背中を2度刺されたとわかる。

半年前に妻と死別している土門は、子供もいないため一人暮らしをしていた。

警察は、金品が盗まれていることから強盗殺人だと判断するが、マンションにあるたくさんの防犯カメラには不審人物は映っていない。

土門が住む50階までエレベーターで行くには暗証コードが必要であるため、マスコミはこの事件を「天空の密室殺人」だと騒ぎ立てた。

事件を知った沙羅駆（織田裕二）は、賢正（ディーン・フジオカ）や奏子（土屋太鳳）と共に現場へ乗り込む。

沙羅駆は、遺体に掛けられていた眼鏡と、果物皿のグレープフルーツ、ジャズのＣＤばかりが並ぶ棚に1枚だけあった未開封のクラシックのＣＤに目を付ける。

これらから、強盗事件に見せかけた殺人だと沙羅駆は推測した。

沙羅駆は、唯一あったクラシックＣＤの演奏者であるピアニスト・二本松由里（国仲涼子）に事情を聴きに行く。

50階建てのタワーマンションの最上階で他殺体が発見された。

殺されたのは、大学病院の外科系統括部長・土門賢治（金田明夫）。

現場の状況から、土門は読書の最中に背後から、部屋にあった置物で頭を殴られ、その後果物ナイフで背中を刺されたとみられた。

土門は妻と死別後、一人暮らしをしていた。子供はいない。

警察は、金品がなくなっていることから強盗殺人だと判断するが、防犯カメラには不審な人物は映っていない。

しかも、土門の部屋がある最上階にあがるには、暗証コードが必要なのだ。そのためこの事件は、天空の密室殺人だと騒がれた。

沙羅駆（織田裕二）は、賢正（ディーン・フジオカ）や奏子（土屋太鳳）と一緒に現場へやってきた。

果物皿にあったグレープフルーツと、遺体の目を見た沙羅駆は疑問を持つ。

部屋にはたくさんのジャズのCDがあったが、その中に1枚だけクラシックのCDがあった。

これらのことから、強盗殺人にみせかけた殺人だと推理する。

監察医の森本（中谷美紀）を訪ねた沙羅駆は、死亡時刻は18時30分から20時30分と聞かされる。頭部の傷跡を見た沙羅駆は左利きの犯行と断定。

被害者がヘッドフォンで異常な音量で音楽を聴いていたことから、聴覚に関連した病気があるかもしれないと指摘する。

奏子は一人で防犯カメラのチェックをしていたが怪しい人物は見つからない。

そこへやってきた沙羅駆も確認し、途中でおかしな箇所に気付いた。

事件当日は晴れていたのに、防犯カメラに映ったある女性が雨具をつけた犬を連れている。

このことから、画像が事件前夜のものとすり替えられていることに気付いたのだ。

沙羅駆は犯人の目星はついているといい、ピアニストの二本松由里（国仲涼子）に会いに行った。

由里は土門の患者で、土門の部屋にあったクラシックのCDは由里のものだった。

当然由里は犯行を否定するが、沙羅駆の誘導に引っかかる。

検査の結果、土門が脳腫瘍を患っており余命半年だったということが判明する。

服用していた薬はグレープフルーツの摂取を禁じている。

頭部の傷の具合から、力が弱い人、子供や女性が犯人だと沙羅駆は断定する。

由里のいる大学を訪れた沙羅駆は、一曲聴いたら帰ると約束し、由里のピアノを聴く。

沙羅駆はその素晴らしい演奏に感激し、約束通りそこから出て行った。

だがその帰り、土門の家にあった由里のCDを見せ、プレゼントしたものかと尋ねたが由里は否定した。

土門が服用している薬のせいでグレープフルーツを食べられないこと、由里がグレープフルーツを4つ買っていたことを指摘した。

その時、賢丈（寺島進）から賢正に電話がかかってきた。犯行当日の夜8時、被害者が殺されるときの声を電話で聞いたという人物が現れたというのだ。

その時間、由里は大勢の生徒と食事をしており、一度も席を立たなかったと伝え、自分は犯人ではないと言い張った。

電話で犯行時の声を聞いたという人物に確認すると、電話の途中で叫び声が聞こえたと証言した。

犯行当日の6時から1時間、急きょピアノのテストが行われ、最初と最後だけ由里の声を聴いたと生徒たちが証言したことを奏子が沙羅駆に報告した。

その間、由里はモニター室にこもっていたため、誰も姿は見ていない。

再び沙羅駆は由里に会いに行った。

そこで、土門の婚約者が警察で事情聴取を受けたこと、財産が渡らないように婚前契約書を書かされていたことが原因で殺したのではないかということ、その女性は四十肩で左手に力が入らないこと、犯行時刻のアリバイもないことから警察に疑われていると話し、あとはコンタクトレンズが見つかれば事件は解決すると伝えた。

土門はコンタクトレンズをしていたのにその上から眼鏡をかけていたことを不自然だと指摘。

沙羅駆は、犯人ともみ合った瞬間、静電気でコンタクトが犯人の衣類に付着しているのではないかと持論を聞かせる。

警察も躍起になって探しているとも付け加えた。そして今まで犯人だと疑っていたことを謝罪し帰って行った。

その日の夜、由里は学校にいた。業者を呼んで動かしたばかりのピアノを一人で動かしていた。

ピアノの足の下に隠された犯行当日の衣類を引っ張り出し、コンタクトレンズを探していると突然明かりがついた。

客席には沙羅駆が座っている。コンタクトレンズの件は、証拠をあぶり出すために沙羅駆が考えたブラフだったのだ。

沙羅駆は自分の推理を話して聞かせた。

左手の人差し指をケガして土門に診てもらっていたが、すでに治療は終えている。

治っているはずなのに由里の指は動かない。

治っていると主張する由里はピアノだって弾けたじゃないかというが、あの曲は左手の人差し指を使わない曲だったと沙羅駆は指摘する。

由里はこの指を治せるのは土門しかいないと思い込んだ。由里がそう思い込んだ理由…。それは土門が由里の父親だからだ。

由里が使ったストローから、二人が親子関係にあることは確認済みだった。

由里の手の力が弱かったため、頭部の傷も背中の傷も致命傷にはならず、土門は一度目を覚ましたのだ。

余命半年だった土門は、最後に父親らしいことをしようと由里の犯行を隠そうとし、生徒に電話をかけ、その時間に襲われたように見せかけた。

そして、自ら床を使ってナイフを奥に刺し込み亡くなったのだ。

土門は当時交際していた由里の母親を、ほかの女と結婚するために捨てた。

その時お腹にはすでに由里がいた。土門は認知さえしなかった。

成長するにつれ、土門への愛情は次第に憎しみに代わってしまったのだ。

沙羅駆は、マンションの暗証番号が、由里の母親の誕生日をひっくり返したものだと教え、少しは気持ちがあったようだと伝えた。

事件は無事に解決した。

一人ステージに残った沙羅駆は、こっそり見ているだろう13に対し「見てるんだろう？闇の中から出てこれない卑怯者」と話しかけた。

賢正は賢丈と会っていた。そこで、13からの最近のメールが、3年前のロンドンから送られていることを聞かされる。