相棒12-あらすじ・レビュー(第7話)テレビ朝日系列11月27日放送


【第7話】
ネタバレ注意

第7話 あらすじ 11月27日 午後9時~放送(テレビ朝日系)

カフェのアルバイト店員、千倉(藤間宇宙)の撲殺体が発見された。遺体のそばには自らの血で書かれた「H22」のダイイング・メッセージがあった。書きかけのようだった。千倉の携帯は壊れていた。

千倉の名札に、店長と印刷されたものも入っていることに気づいた右京(水谷豊)。亨(成宮寛貴)と共に早速店に行き、聞き込みを開始。

同僚の話によると、千倉はアルバイトから店長になったことがあるという。そして2年前にまたアルバイトに戻ったらしい。2年前くらいから仕事に身が入らなくなったのが理由らしい。

同じ店でアルバイトをしている千倉の彼女、東海林美久に話を聞いた。千倉が死亡した昼は一緒にいなかったと証言し、救急車も呼んでいないと言ったが、救急車の声は録音されていると右京から聞いたため、自分が通報したことを認めた。

メールで呼び出され、現場へ行くと、苦しむ千倉と、去っていく男の姿を目撃したという。その時の千倉からのメールは消したらしい。怖くてその場から逃げたと話した。

千倉がブログをやっていたことがわかった。最初は、愚痴ばかりだったそのブログが、店長になった3年前に変化する。それまでとは違い、明るい内容になったのだ。

千倉は同じく3年前の平成22年に、事故を目撃し、警察に通報していたことが分かった。
清水ハルというおばあさんが路側帯で自転車にはねられ、脳出血で死亡した。千倉が警察へ通報し、自転車が逃げていったと証言。

その証言で、佐野(小松和重)という男が逮捕され、実刑判決を受けていた。この件で、千倉のブログは盛り上がることになる。

3年の刑期を終え、すでに出所している佐野に話を聞きに行くと、冤罪だと主張した。

事件の日は、息子の誕生日で、ケーキ屋が入れ忘れたローソクを取りに行った帰り、目の前でおばあさんが倒れた。接触はしていない。声はかけたが、大丈夫だというのでそのままその場を立ち去った。

するとその日の夜、警察に捕まってしまった。自転車が接触していないことを主張したが、目撃者がいると言われ、禁錮3年になり、賠償金も払い続けているという。

目撃者に対してどう思うかと亨に聞かれた佐野は、目撃者は本当に自分がひき逃げするところを見たのか聞いてみたいと言った。その目撃者が殺されたことを伝え、アリバイを確認すると、公園で一人で弁当を食べていたという。

美久が通う大学へ行き、佐野の写真を見せ、現場から立ち去ったのはこの男かと聞くと、そうかもしれないと曖昧な返事が返ってきた。

3年前のひき逃げの被害者の自宅、清水家を訪れた右京たちは、千倉が2年前に清水の下を訪れ、事件のことを聞いていたことを知る。千倉は本を出す予定があったのだという。

千倉のパソコンを調べていた鑑識の米沢(六角精児)は、一つだけパスワードの入力が必要なファイルを見つけたと右京に報告。そしてそのパスワードを突き止めて欲しいと頼まれた。

亨は、美久に、清水の写真を見せた。すると今度は、この人だったと思うと言い出した。

その美久に、千倉以外にも彼氏がいたことがわかった。同じ大学の学生だ。捜査一課の伊丹(川原和久)と芹沢(山中崇史)が話を聞きにいき、美久がその男に10万を貸していた事がわかった。
お金の出所は、千倉だったのではないかと伊丹は推測した。

亨は清水の自宅を訪れ、事件当日のアリバイを聞いた。営業にまわっていたというが、はっきりとしたアリバイはない。千倉が、清水だけじゃなく、目撃証言をした刑事にも話を聞いていたことがわかった。

右京は千倉のブログを読んでいた。ネガティブな発言ばかりだったそのブログが、事件後は彼の性格まで変え、明るいブログになっていった。

目撃証言をすることで警察からも頼りにされ、そのことを記載した彼のブログにはそれまでとは違った好意的なコメントが寄せられるようになった。そのことが彼の性格を変えたのだろうと右京は言う。

だが、その中に「遺族の無念を晴らせるのは君の証言だけだ」と刑事に言われたという一文を見つけた右京は、通常目撃者の調書にここまで言うかと疑問に感じ、目撃者の調書を読んでみたくなった。

亨と一緒に、大橋警察署を訪れた右京は、千倉の供述調書を見せてもらっていた。その調書をとったのは、刑事課の巡査部長、片山だった。なぜ交通課の人間じゃなく刑事課の人間が調書を取ったのかと不思議に思う二人。

そこに入ってきた片山に事情を聞いた。千倉の調書、逮捕状請求書、千倉の最後の証言。これらを見せ、疑問点を提示した。

倒れたおばあさんと走り去る赤い自転車を見たと書かれているのに、次の書類には、救護せずに逃走したとなっており、最後の千倉の証言には、その男は自転車でおばあさんに接触し、おばあさんを倒した後、助けずに走り去ったとある。

それを聞き、大した違いはないという片山に、明らかに証言がエスカレートしていると言い、この事件が今回の事件を引き起こしたのではないかと思うと右京は言った。

事件後、千倉に会ったかと聞かれた片山は、事件後は一度も会っていないと答えた。本を書きたいからと訪ねてきたのではないかと亨が言うと、そういえばそうだったと認めた。

その後、ある議員の殺人事件の捜査本部で片山と一緒だったという刑事から話を聞くことが出来た。その刑事の話によると、佐野が否認していたため片山が借り出されたのだという。

片山は自白調書を作った数が一番だったかららしい。片山は殺人事件の捜査本部に早く戻りたいと嘆いていたという。

それを聞いた右京たちは、早く捜査本部に戻るために早く事件を片付ける必要があったのだろうと考えた。

清水から右京たちに苦情が入ったという。そのことで右京たちは、佐野と清水のアリバイ調査をさせられることになった。目撃者探しを二人だけですることはとても大変なことだった。

亨が、公園でパンを売っている男性に佐野の写真を見せると、事件当日に見たという。右京がホームレスに佐野の写真を見せると、その男性も事件当日、佐野を見たと証言した。難航するかと思われたが、佐野の目撃者を二人も簡単に見つけることが出来た。

伊丹たちは、千倉の壊れた携帯を復元した米沢から、最後のメールを見せてもらった。それは「金を返してほしい。出版のめどが立った。12時にいつもの公園に来て欲しい」という美久に送ったものだった。

右京たちは美久に片山の写真を見せた。佐野や清水の写真を見せた時と同じ返事をする美久に、本当に犯人の顔を見たのかと詰め寄る亨。すると美久は、警察から写真を見せられたら、違うとは言いにくいと言った。そこに伊丹たちがやってきた。

千倉からのメールを見せ、どういう意味なのかと問いただした。
本当は現場で誰も見てないんじゃないかと伊丹が言うと、見たけど顔はよく見えなかったと答えた。千倉に返済をせがまれて殺したんじゃないかと言うと、殺すわけがないと泣き出した。

佐野のアリバイを証言した二人が、佐野が入っていた刑務所と同じところに服役していたことがわかった。佐野が金を渡し、ウソの証言をさせたのだ。右京たちがそのことで佐野に詰め寄ると、ウソの目撃証言で自分の人生は奪われたと言い、事件当日のことを話しだした。

出所した佐野は、すぐに千倉を探した。ネットで調べたら簡単に見つかったという。千倉が書いていたブログを見つけ、そのブログにあったカフェに行った。本当にひき逃げするところを見たのか聞いてみたかったのだという。

だが、千倉に声をかけると、佐野の顔を全く覚えていなかった。「誰ですか?」と言われ咄嗟に飛びかかり、近くにあった石で頭を殴ってしまった。

千倉のウソの目撃証言のせいで、妻と離婚し子供とも離れ離れになり、家も仕事も失った。全部あいつのせいなのに、あいつは俺の顔さえ知らなかった。何が目撃者だ!と叫んだ。

そんな佐野に、不当な復讐はしてはいけないという右京。最初に受けた不当を世間が不当だと思わなくなってしまうからだ。

それどころかやっぱりそういう人間だったんだと思われてしまうからだと右京は言った。逮捕しなければならないことを残念だという右京の前で佐野は泣き崩れた。

右京と亨は片山のところを訪れ、佐野が逮捕されたことを伝えた。ウソの目撃証言をしたことで、千倉に復讐をしたのだと亨が言うと、「犯人が捕まってよかったじゃないですか」と片山は答えた。

それを聞いた右京は、佐野の行為は許されることじゃないが、3年前に千倉の証言を誘導さえしなければ、佐野が刑に服すことも、今回の殺人事件を起こすこともなかったと言った。

「自分がやるべきことをやっただけだ。あんたたちも同じ警察ならわかるでしょ」という片山の言葉に亨がキレた。

それを制した右京は、「我々警察官は、自らの過ちによって簡単に人の人生を狂わせることがあるんですよ。そんなこともわからない警察官とほかの警察官たちを一緒にしないでもらいたい!」と怒鳴った。

徹夜でパスワードを突き止めた米沢が居眠りをしているところに右京たちがやってきた。そのファイルに入っていたのは、「あの日、僕は目撃者になった」というタイトルの千倉の原稿だった。

その原稿には、ブログではコメントなどで持ち上げられいい気になってしまう。ネットのような双方向ではなく、出版と言う一方通行のメディアを選んだのはそうならないためですと書かれており、警察から頼りにされ、遺族から感謝状を貰いいい気になっていたと正直な気持ちが綴られていた。

そんな自分を変えたのは、ブログに来た「目撃証言を絵にしてアップしたらまた盛り上がるんじゃないですか?」というコメントだった。それ以来ブログを書けなくなったという。

なぜなら絵に出来なかったからだ。おばあさんが自転車にはねられる瞬間を見ていなかった。いつの間にかその瞬間を見た気になっていたという。ウソの証言をしてしまった3年前の自分を告発するための文だった。

その原稿は途中までしか書かれておらず、「私の証言で禁錮3年の罪になった人がいる」という一文で終わっていた。

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レビュー(感想)

今回はまた辛い事件でしたね。冤罪で刑務所に入らなければならない人の気持ちは当事者にしかわかりません。悔しさを想像することは出来るけど、そんな想像の何倍も何十倍も何百倍も悔しいでしょうね。

冤罪なんて絶対許されることじゃありません。一生を棒に振ることになる。刑事が冤罪を作るのなんて簡単なことだと思います。証拠を偽造すればいいのだから…。

今回のように、ウソの証言をさせ逮捕するなんてことされたら、どうしようもありません。古美門先生くらいの弁護士が必要になってきます。いや、それでも無罪を勝ち取るのは難しいかもしれませんね。

それを考えると本当に警察って怖いです。絶対冤罪などないようにしてもらいたい。ただそれだけです。

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